不正会計と対応
大学と高専と大学校、研究機関の不正会計と、販売業者の注意点を考えます。
1.大学と高専と大学校、研究機関の不正会計
大学が不正会計でニュースになります。「この予算でパソコンは買えるけれど、海外出張費用には使えない」って感じのことが有るらしいです。それでも海外出張費用が必要なので、パソコンを買ったことにして、そのお金を流用する感じです。この流用が、不正会計になる。
文部科学省のページの不正会計リスト
http://www.mext.go.jp/a_menu/kansa/houkoku/1364929.htm
2.事例1:カラ出張で、自由資金の確保
カラ出張で自由に使えるお金を確保して、研究費用に使う。
目的
・面倒な会計処理が不要になる。
・資産や消耗品などの管理が必要なくなる。
・機器の故障など緊急時に敏速に対応できる。
お金の流れ
先生カラ出張 ⇒ 経理から支払い ⇒ 研究費用に流用
販売業者の対策
先生と経理の話なので、販売業者はほとんど関係ない。
先生にアリバイを頼まれる場合もある。 ⇒ きっぱり断る。即経理に連絡する。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/08/25/1394147_1.pdfより
3.事例2:架空請求で、簡易な対応のため
架空請求で、学生の旅費確保と緊急時の簡易な対応
目的
・対象外の学生を学会などに同行させるため。
・緊急時に、通常取引先の業者に在庫がなく、簡単に入手して処理するため。
お金の流れ
先生の出張経費増額請求 ⇒ 経理から支払い ⇒ 学生の旅費に
架空労働費用請求 ⇒ 経理から支払い ⇒ 緊急時の物品購入代に
販売業者の対策
先生の出張経費増額請求は、先生と経理の話なので、販売業者はほとんど関係ない。
しかし、先生にアリバイを頼まれる場合もある。 ⇒ きっぱり断る。即経理に連絡する。
緊急時の対応は、通常取引業者の緊急対応が必須だ。赤字覚悟でも。
また、事前に、緊急時の対応を経理と取引業者の相談が必要だ。
先生も、経理の関係を良好にする。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/17/1394147_2.pdf
4.事例3:品名替え、期ずれで、資金の流用
取引業者に消耗品購入の架空請求させて、この資金を他の費用に充てた。
目的
目的外の費用に充てるため。
お金の流れ
先生が必要費用を取引業者に提示する ⇒ 取引業者が必要費用に相当する消耗品を経理が現物確認して、決済書類を経理に渡す ⇒ 納品書を先生に渡して、消耗品は持ち帰る ⇒ 取引業者で消耗品はキャンセルで処理する ⇒ 取引業者が、キャンセルした消耗費用で、他の費用を支払う。
販売業者の対策
先生からこのような計画を相談されたら、先生に「経理と相談炭ですか?」と問う。
もし先生が、「経理も了解済み」と言われても、取引業者は、経理に連絡して、確認する。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/19/1394147_4.pdfより
5.事例4:品名と納品現物が違う
期末近くで、発注したら、一部が期を超えるので、同等品を納入
目的
期内に処理するため、一部を同等品にしたため
物の流れ
期末近く発注 ⇒ 一部納期遅れで期末越え ⇒ 代替品、同等品で期内に納品 ⇒ 品名の不一致
販売業者の対策
期末近くの発注は、経理に連絡する。納期が期末越えする時も、経理に連絡する。期末越え対策が経理に有る。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/01/1378773_1.pdfより
6.事例:架空請求(偽装納品)、期ずれ(前年度納入)
目的
前期支払い処理をしないで、期を超えて次期に請求金額を支払うために、支払うため。
お金の流れ
前期期末支払い処理できず ⇒ 期越え ⇒ 前期請求額相当の消耗品を取引業者に納品させる。⇒ 取引業者が消耗品を経理が現物確認して、決済書類を経理に渡す ⇒ 納品書を先生に渡して、消耗品は持ち帰る ⇒ 消耗品は取引業者でキャンセルで処理する ⇒ 消耗品支払いを、前期の支払い充てる
販売業者の対策
期末前に支払い処理を催促する。
「納品後に来期回しで支払い」と言われたら、経理に連絡する。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/01/1378773_2.pdfより
7.事例:詐取、品名替え
目的
研究者が、資金を私用資金のように使うため
お金の流れ
研究者が架空発注する ⇒ 取引業者が架空納品する ⇒ 取引業者が支払いを受ける ⇒ 取引業者は不正資金を研究者に渡す
販売業者の対策
不思議な話や不明な話を研究者から聞いたら、経理に連絡して確認する。
より
8.事例:預け金、一括払
目的
期末の研究費用の有効利用と、柔軟に費用を支払うため、架空請求して業者にお金を預けた。
お金の流れ
業者に架空注文 ⇒ 業者が架空納品 ⇒ 業者が架空請求 ⇒ 経理から支払い ⇒ 業者に預け金
販売業者の対策
「期末の研究費用の有効利用したい」と言われたら、「研究続けたいなら、不可」と言いましょう。経理にも連絡する。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/02/15/1378773_4.pdfより
9.事例:預け金、一括払、差替え
目的
研究費用を柔軟に使うため、納品後物品を引き取らせキャンセル扱いで、架空請求して業者にお金を預けた。
お金の流れ
業者に物品注文 ⇒ 業者が納品 ⇒ 業者が請求 ⇒ 経理から支払い ⇒ 業者に物品返却 ⇒ 業者に預け金
業者に架空注文 ⇒ 業者が架空納品 ⇒ 業者が架空請求 ⇒ 経理から支払い ⇒ 業者に預け金
販売業者の対策
決済が済んだ物は、キャンセル不可。どうしてもという時は、経理に連絡して確認する。
架空注文は、受けない、架空納品書と架空請求書を出さない。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/05/19/1378773_5.pdfより
10.事例:
目的
お金の流れ
販売業者の対策
より
当店の対応
各大学、研究所に、「不正はしません」の誓約書を提出しています。
不正を要求されたら、経理に連絡する約束になっています。
もし、当店で不正が発覚したら、取引中止になり、信用もなくなり、廃業になります。
だから、不正は、しない。また、巻き込まれないように注意しています。
取引業者に、当店のお願い
大学の先生や研究機関の研究員は、純粋に研究がしたいのです。浮かんだアイディアを追及するのが研究です。会計処理も、浮かんだ処理方法でしたい場合が有ります。この処理方法が不正会計だったりします。この方法を実行すると、不正になり、調査に入られ、先生や研究者に詐欺の疑いがかけられます。
実行前なら、笑い話で終わります。
通常取引業者なら、実行前に、先生や研究員の不正会計処理を止めましょう。
疑問に思ったら、大学や研究機関の経理に確認しましょう。
これが、相手のため、自社のためです。
不正会計処理計画で停止させて、笑い話にしましょう。
大学 研究機関の経理会計に、当店のお願い
不正会計の簡単な事例集が必要です。出してください。